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17thライヴサーキット“続・ポルノグラフィティ”@東京ガーデンシアターライヴレポート公開!

2022.1.12

ポルノグラフィティにとって約3年ぶり、通算17回目となる全国ツアー「17thライヴサーキット“続・ポルノグラフィティ”」が12月22日、東京ガーデンシアター公演でファイナルを迎えた。約2年の充電期間を経て、今年9月に“新始動”を果たしたポルノは“続”というキーワードを掲げながらコロナ禍で開催されるライヴと真摯に向き合い、約3カ月をかけて各地を巡ってきた。その集大成となったのが、この日のライヴだ。

 

 

暗転した会場に、SEとともにストンプのようなビートが鳴り始める。いつしかそれは僕ら一人ひとりの鼓動と共鳴し、力強く前へと進む意志を喚起させていく。1曲目は「IT’S A NEW ERA」。様々な困難の先にある新たな時代への船出の決意が大きなスケール感で歌われていく。1コーラス目のサビからは客電が煌々と灯り、すべての人の表情が見える状態に。高らかなクラップが大きな波を生み出す中、共通の思いを濃密に交し合っていく。まるでエンディングかのような光景となった感動的な幕開け。それは混沌とする時代からの脱却という、このライヴに込められた意図を明確に象徴していたように思う。引き続き客電が点いたままの状態で歌われた「幸せについて本気出して考えてみた」「ドリーマー」という2曲にも、ポルノからの未来に向けたポジティブなメッセージが込められていたように思う。

 

再び客電が落ちると、そこからはソリッドで重厚なロックナンバー「ANGRY BIRD」、四つ打ちのビートが高揚感を煽る「今宵、月が見えずとも」と、キャリアの中から縦横無尽に多彩な楽曲が続々と放たれていく。

「今日はまあまあマニアックな曲をやっとります。ポルノ初心者の人にはちょっとキツイ曲もあるかもしれんけど(笑)、でも久しぶりの曲に魂を注入したときに、それがきっと僕らの“続”になるんじゃないかと思っているので、ぜひ受け止めていただければ」(岡野昭仁)

 

 

そんなMCに続いては、十数年ぶりの披露となった「Free and Freedom」と、ミラーボールが眩い光を降り注がせる中で歌われた「Love,too Death,too」を。初聴きの人にとってはポルノの多彩な音楽性をあらためて感じることになっただろうし、馴染みのある人は楽曲にリンクするかけがえのない思い出が鮮明に蘇ってきたのではないだろうか。

 

中盤では今年9月に出演し、大きな話題を呼んだ“THE FIRST TAKE”から受けた刺激を活かして、アコースティックセッションで2曲が歌われた。椅子に腰かけ爪弾かれる晴一の繊細なギターと昭仁のボーカルが情熱的に絡み合う「ミステーロ」。そして、冒頭に圧巻の生声アカペラを盛り込んで割れんばかりの拍手が巻き起こった「サウダージ」と、シンプルな音像の中でバンドとしてのスキルをしっかり提示していく。

 

「鉄槌」「Fade away」では、ポルノグラフィティの深淵へと潜っていくようなヘビィでダークな世界を聴かせる。かと思えば、「救いのない曲が続いたので(笑)、愛の歌でも」(昭仁)と言い、あたたかなラブソング「元素L」と極上のメロディが郷愁感を誘うバラード「Winding Road」を連続で。その振り幅の広さはポルノがデビューから22年というキャリアの中で模索し、手に入れてきた最高の武器と言えるだろう。

 

「コロナはまだまだ終わりを迎えてなくて、まだどうなるかはわからない。でもその暗闇ばっかりに目を凝らしとっちゃいけんと思う。その暗闇の先には出口があって、その先には新しい世界が待っとるんじゃと。それこそが“IT’S A NEW ERA”。今日、こうやってわしらとみんながまた出会ったことが、その新しい世界のいいきっかけになればいいなと思う。“NEW ERA”への出発。今日が“その日”だ!」(昭仁)

 

 

「THE DAY」で力強く突入した後半戦。コロナ禍に立ち向かう強い意志を込めて生み出された「REUNION」で勢いを増し、ライヴでの鉄板ナンバーである「メリッサ」「ハネウマライダー」で会場の熱を最高潮に沸騰させていく。そして、本編ラストナンバーは新始動後初シングルの表題を飾った、今を生きるすべての人に向けてエールを贈る「テーマソング」。未来への希望を込めてユニゾンで合唱できるパートが盛り込まれているが、この日の段階でもそれをライヴという空間で実現することは叶わなかった。だが、心をひとつにする渾身のクラップは会場を大きく震わせていたし、それぞれが心の中で奏でていた歌による大合唱は確実に来るべき未来に届いていたはずだ。これからも日々は続いていく。その中で「明日もきっといい日だ」と思いながら過ごすことの大切さを投げかけながら本編は光に満ちたエンディングを迎えた。

 

アンコールでは、未発表の新曲「メビウス」「ナンバー」の2曲を届けてくれたポルノグラフィティ 。バンドとしての新たなニュアンスを感じさせる楽曲たちは彼ら自身の“続”を示唆すると同時に、僕らが日々を力強く生きて行くための大きな力となり得る、一足早い最高のクリスマスプレゼントとなった。

「このツアーを無事に終われることを、今日来てくださったみなさんやスタッフ、サポートミュージシャン、ちょっとだけ岡野くんにも感謝しつつ」(晴一)

「ちょっとかい!」(昭)

「楽しい17回目のライヴサーキットだったと思います。どうもありがとう」(晴一)

「ポルノグラフィティという頑丈な母屋をこしらえてくれたのは他ではないみなさんです。ここからもこの母屋をぜひ守っていただきたいなと。よろしくお願いします」(昭仁)

 

ラストナンバーは会場全体でアホになり尽くした「ジレンマ」。大暴れしながら楽しそうに声を飛ばす昭仁。晴一もステージ上を動きながら、最後の瞬間を満喫しようと大きなアクションで激しいギタープレイを見せてくれていた。実にポルノらしい、爽快で痛快なラストだったと思う。

 

「あんたらは最高なんじゃ。だからこそ胸張っていけ! 自信持っていけ! これで“続・ポルノグラフィティ”終演です!」(昭仁)

「まったねー!」(晴一)

2人が名残惜しそうにステージを去っていった後、エンディングムービーが流れ出す。そのラストに用意されていた一文。

 

<ポルノグラフィティは続く>

 

会場はハッピーな拍手に包まれ、全28公演に及ぶツアー「17thライヴサーキット“続・ポルノグラフィティ”」は大団円を迎えたのだった。

 

 

文=もりひでゆき